メンタルウェルネス便り 第5回
- akiyama340
- 10月31日
- 読了時間: 3分

第5回目
『秋冬の「寒暖差不調」と心の健康』
~その不調、気温差が原因かもしれません~
「最近、なんとなくだるい」「頭痛や肩こりが続く」「夜ぐっすり眠れない」―こうした症状に悩んでいませんか?実は、秋から冬にかけての気温差が、私たちの心と体に大きな影響を与えているのです。
●寒暖差不調とは
1日の気温差が7℃以上になると、体温調整を担う自律神経が過剰に働き続けます。自律神経には、活動時に働く「交感神経」と、リラックス時に働く「副交感神経」の2つがあり、通常はバランスよく切り替わっています。しかし、大きな気温差にさらされると、このバランスが崩れてしまうのです。
その結果として現れるのが、以下のような症状です:
・慢性的なだるさ、疲労感
・頭痛、肩こり、腰痛
・めまい、立ちくらみ
・不眠、眠りが浅い
・食欲不振、胃腸の不調
・イライラ、不安感
・気分の落ち込み、やる気が出ない
寒暖差不調で特に見落とされがちなのが、メンタルヘルスへの影響です。自律神経の乱れは、体の症状だけでなく、心の状態にも直接影響します。
さらにこの時期は、日照時間が短くなることで「セロトニン」(心の安定に関わる神経伝達物質)の分泌が減少し、気分が沈みやすくなります。「体調不良だから気分が落ち込む」のではなく、「自律神経の乱れが直接メンタルに影響している」ことを理解することが大切です。
●心と体を守る5つのセルフケア
1. 温度調整できる服装を
首・手首・足首の「3つの首」には太い血管が通っており、ここを温めると効率的に全身が温まります。脱ぎ着しやすい重ね着で、こまめな体温調整を心がけましょう。
2. こまめに体を動かす
デスクワークの合間や休憩時間に、肩回し、首のストレッチ、手首足首を回すなど、簡単な動きで血流を促進。筋肉の緊張がほぐれると、自律神経も整いやすくなります。
3. 体を温める食生活
温かいスープや味噌汁、生姜・ネギ・根菜類など体を内側から温める食材を意識的に。朝食を抜くと体温が上がりにくくなるため、忙しくても何か口にする習慣をつけましょう。
4. 質の良い睡眠を確保
38〜40℃のぬるめのお湯に10〜15分浸かると、副交感神経が優位になりリラックスできます。就寝前のスマホやパソコンは控え、心地よい入眠環境を整えることで、自律神経がリセットされます。
5. 朝の光を浴びる
起床後、カーテンを開けて朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、セロトニンの分泌も促進されます。曇りの日でも、屋外の光には効果があります。
●一人で抱え込まないで
「これくらいで相談するのは大げさかな」と思われるかもしれません。しかし、早めのケアが重要です。慢性的な不調を放置すると、より深刻なメンタルヘルスの問題につながることもあります。
・2週間以上、気分の落ち込みや不調が続いている
・日常生活や仕事に支障が出ている
・眠れない、食欲がない状態が続いている
・何をしても楽しめない
このような状態が続く場合は、専門家へのご相談をお勧めします。
保健師や産業カウンセラーは、皆さまの心と体の健康をサポートする専門家です。お一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。
●まとめ
寒暖差という目に見えないストレスは、私たちが思う以上に心身に負担をかけています。日々のセルフケアを大切にしながら、必要なときには専門家の力を借りることも、健康を守る大切な選択です。
季節の変わり目こそ、ご自身の心と体の声に耳を傾けてみてください。





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