この夏を、がんばりすぎずに越えるために ――記録的な暑さが心と体に及ぼすことと、その整え方―
- akiyama340
- 2 日前
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メンタルウェルネス便り 第13回

連日、うだるような暑さが続いています。梅雨が明けてからというもの、朝から気温が下がらず、夜になっても熱がこもったまま——今年は「猛暑日」という言葉だけでは足りず、40℃以上を指す「酷暑日」という新しい表現まで聞かれるようになりました。
「体がだるくて動けない」「よく眠れない」「気力がわかない」。そう感じているとしても、それはあなたが弱いからでも、怠けているからでもありません。これほどの暑さは、本来わたしたちの体が想定している範囲を超えています。心身が悲鳴をあげるのは、むしろ自然なことなのです。
●「暑さそのもの」が、こころの負担になる
暑さは、体だけでなく心にも静かに負荷をかけ続けます。わたしたちの体は、体温を一定に保とうと自律神経をフル稼働させています。ところが、逃げ場のない酷暑が続くと、この働きが休む間もなく酷使され、少しずつ消耗していきます。
自律神経は、気分の安定とも深く関わっています。その疲れが、わけもなく気持ちが沈む・イライラする・集中できないといった形で表れることがあるのです。「なんだか心が不安定だな」と感じたら、まずは「これだけ暑ければ当然だ」と、原因を自分の内側ではなく暑さのほうに置いてみてください。それだけで、心の負担はずいぶん軽くなります。
今年のような夏は、「いつも通り」を求めないことが何よりの対策です。できない自分を責めず、ハードルを下げる。それは甘えではなく、酷暑を生き抜くための大切な戦略です。
●眠れない夜と、見落としがちな「冷房疲れ」
夜になっても気温が下がらない熱帯夜が続くと、体は休息へ入るための体温調節がうまくいかず、寝つきが悪い・夜中に目が覚める・眠りが浅い、といった状態が起こりやすくなります。睡眠は日中のストレスをリセットする大切な時間ですから、その質が落ちれば、翌日の気分や意欲に直接ひびきます。
今年の暑さでは、我慢は禁物です。寝室は冷房で室温25〜28℃・湿度40〜60%を目安に、夜通しつけておくくらいでちょうどよいと考えてください。就寝1時間前はスマホの強い光を避け、38℃前後のぬるめのお湯に浸かると、体が休息モードへ切り替わりやすくなります。
一方で、暑い屋外と冷えた室内を行き来するうちに、自律神経は寒暖差でさらに疲れていきます。だるさや頭痛、気分の重さは、この「冷房疲れ」が原因のことも少なくありません。室内外の温度差は7℃以内を目安にし、オフィスなどで調整が難しいときは、羽織りものやひざ掛けで体を直接冷やさない工夫が助けになります。
●「がんばって乗り切る」が通用しない夏だから
例年であれば、多少の暑さは気合いでしのげたかもしれません。けれど、命に関わる危険がニュースで繰り返される今年の暑さは、「気合い」でどうにかしようとすること自体がリスクになります。
だからこそ、疲れを感じてから休むのではなく、疲れる前に休む「先手の休息」を意識してください。週に一度は「何もしない時間」を意図してつくる。予定を詰め込みすぎない。水分はのどが渇く前にこまめにとり、冷たいものばかりで胃腸を弱らせないよう、温かい汁物や消化のよいものも織り交ぜる。こうした小さな積み重ねが、夏の後半に一気に出やすい疲れへの備えになります。
夏の疲れは、暑さが和らいだ頃に表面化することもあります。眠れない・食欲がわかない・気力が戻らない状態が2週間以上続くようであれば、がまんせず、かかりつけ医や心療内科・精神科、地域の相談窓口へ早めに声をかけてみてください。
記録的な暑さの続く毎日ですが、どうか無理をなさらず。心と体の声に耳を傾けながら、この夏を一緒に越えていきましょう。





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